≪猫看板≫が大バズりの日暮里駅、谷根千エリアが“猫の街”になった意外な経緯も

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今、多くの地域が町おこしなどに取り組んでいるが、現代は、テレビと違って誰でも発信できるSNSが地域の知名度アップのカギになるかもしれない。例えば、筆者が以前取材した「ナウル共和国」の公式アカウントはSNSで今も大きく話題になっており、わずか人口1.2万人の小国にもかかわらず、フォロワーはついに52万人を超えた。

また、女優の満島ひかりが天草四郎に扮した長崎県南島原市の動画もSNSで話題になり、ニュースなどで取り上げられた。知名度向上はテレビからSNSへ……。時代は大きな転換点を迎えている。

「ライバル駅」の存在は?

今の谷根千エリアは、東京駅から電車ですぐの場所にあるにもかかわらず、近代化とは無縁な古い家や商店などが並ぶ情緒あふれる街として、外国人などにも知られるようになった。上述のような意外な歴史を辿った日暮里駅西口方面。駅と街のコラボも盛んだ。

「駅と街とのつながりを感じたエピソードとして特に印象に残っているのが、3年前の『鉄道開業150周年』に合わせて地域のみなさまとコラボしたときのことです。駅を利用されているお客さまに感謝の意を示す手作りの横断幕を作成し、みどりの窓口横に掲出しました。

その際、日暮里繊維街のみなさまがご協力くださり、横断幕を作成する生地類を無償でご提供いただきました。また、繊維街のキャラクター“にっぽりん”と“にゃっぽり”を横断幕に登場させることで、大きな反響がございました。横断幕の作成には、近隣の小学校にもご協力いただき、夏休みを利用して子どもたちも作成に携わってくれました。日暮里駅が地域の方々に支えられていることを実感した経験でした」(東日本旅客鉄道株式会社 首都圏本部)

ちなみに、同社に「ライバル駅はあるか」と尋ねてみると、

「ライバルというわけではありませんが、同じ猫のキャラクラーとして赤羽駅の“アカにゃん”がおります。2月22日の猫の日には、にゃっぽりとあかにゃんがコラボしたイベントを実施することも多いです」

最近は、街で見かける猫の数はめっきり減ってしまったというが、

「谷中商店街入り口にある階段“夕やけだんだん”付近に、猫が出没しているのをよく見ます。商店街では、オリジナルの猫グッズにも会うことができますよ」

とのことなので、下町風情たっぷりの街の散策とともに、SNSでの“猫映え”を狙って、ふらりと訪れてみるのもよさそうだ。

衣輪 晋一 メディア研究家

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きぬわ しんいち / Shinichi Kinuwa

インドネシアでボランティア後に帰国。雑誌「TVガイド」「メンズナックル」、Webメディア「マイナビニュース」「ORICON NEWS」「週刊女性PRIME」などでエンタメ・流行関連を中心に多岐にわたる記事を執筆。そのほかカンテレ公式HP、メルマガ「JEN」、書籍「見てしまった人の怖い話」「さすがといわせる東京選抜グルメ2014」「アジアのいかしたTシャツ」(ネタ提供)、制作会社でのドラマ企画アドバイザーなど幅広く活動中。

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