「ご飯の食感が違いますね」→「横浜と姫路を新幹線で10回近く往復」 万博で話題「老舗駅弁3社」のコラボ出店、実現までのアツい背景

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コロナ禍が去った2025年現在、「関西シウマイ弁当」は、変わらず人気を保っている。そして万博での3社共同店舗が終了してからも、姫路駅などで「関西峠の釜めし」を販売。今後は百貨店やイベント・催事出店などの販売で、駅弁業界を活気づけていきたいという。

また「MANEKI FUTURE STUDIO JAPAN」での「究極の神戸牛すき焼きえきそば」(3850円)も1日200杯以上が売れるという好調ぶりで、姫路城近くのイベント店舗での提供を検討しているとのことだ。

老舗駅弁業者に見るサバイバル術 「駅以外でも顧客・ファン確保」

元祖幕の内駅弁
昔ながらのスタイルを復刻した「元祖幕の内駅弁」。万博では1日50食限定(筆者撮影)

一般的に「駅弁」と聞くと「駅ナカだけ」「鉄道利用者だけ」のように思われがちだ。しかし中には「百貨店などの出張販売が大半」(森駅「いかめし」)、「スポーツイベント・MICE向けの大口注文」(広島駅弁当など)など、駅を飛び出して販路を広げる駅弁業者も数多い。

万博に集った老舗の駅弁3社も、「ドライブイン・ロードサイドに出店」(荻野屋)、「クルマの要衝となるインターチェンジの至近距離に自社工場建設、南関東で広く販売」(崎陽軒)など、鉄道にこだわらず販路を切り拓いたからこそ、老舗企業としていまも生き残っている。

なにぶん「駅弁」という存在は、地域の食文化や歴史が詰まった「食べる観光パンフレット」のようなもの、ふたを開けて食べ進めるだけで、現地に行った気分になる。長年愛される老舗駅弁業者のこだわりが詰まった共同店舗は、2025年6月15日まで。万博見物がてらに、是非とも訪れたいものだ。

続く後編ーあの「崎陽軒」のシウマイ弁当が、大阪・関西万博で《関西バージョン》で販売!→食べて測ってみたら"違い"に驚いたでは、それぞれの駅弁を実際に食べてみよう。そして、通常バージョンとどう違うのか? 駅弁マニアの筆者がマニア目線で丁寧に解説していく。

宮武 和多哉 ライター

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みやたけ わたや / Wataya Miyatake

バス・鉄道・クルマ・駅そば・高速道路・都市計画・MaaSなど、「動いて乗れるモノ、ヒトが動く場所」を多岐にわたって追うライター。政令指定都市20市・中核市62市の“朝渋滞・ラッシュアワー”体験など、現地に足を運んで体験してから書く。3世代・8人家族で、高齢化とともに生じる交通問題・介護にリアルに対処中。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅(既刊2巻・イカロス出版)など

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