「まさかここまで売れるとは…」兵庫イチのセレブ街・芦屋に出現したスリランカカレー自販機。「15個まとめ買い」「広告塔にも」なる賢い仕組み
━━どのような時間帯に、どのようなお客様が自販機で購入されているんですか?
売れている時間帯は、やはりお店が閉まっているときですね。曜日だと定休日の火曜、それから週末の金曜土曜に売れている印象があります。
だけどお店が開いている時間帯でも買われていく方がいて……。店内で食べ終わったお客様がご自宅用に買っていかれたり、一人暮らしをされているお子さん用に買っていく方もいました。家族や友人に配りたいという方もいました。
━━店内飲食→自販機購入の流れがあるんですね!
聞き取りをするわけではないのでどれだけの方がそうしているかわからないですが、自販機設置したことでの相乗効果は感じています。
店では、自販機設置前からテイクアウト用のカレー(店舗価格+100円で、お弁当用の容器にいれて持ち帰るタイプ)の販売をしていました。テイクアウトを頼まれる方はそこまで多くなかったので、今や自販機カレーが「お持ち帰り」「テイクアウト」の大部分を占めている印象はありますね。
━━お客さんも、冷凍カレーなら自分の食べたいタイミングで食べられるのがいいですよね!
ご自宅用に10パック、15パックなど「まとめ買い」される方もいらっしゃいます。ただし自販機の在庫は、最大で30パックまでしか入らないので……。まとめ買い希望のお客様には自販機ではなく、対面で直接お渡しするようにしています。
━━自販機ではなく、直接大量購入するようになる流れは興味深いです! 自販機が広告塔の役割も果たしているのかもしれませんね。 自販機で売れている様子を見てどう思いますか?
過去に一度だけ、監視カメラがちゃんと機能しているか、映像を確認したことがあるのですが……。そこには2人組の男性が、自販機カレーを購入する姿がたまたま映っていました。自販機で買っていただく姿をタイムリーで見ることはあまりないので、あのときは感動しましたね。

カレー評論家がお忍びで来店、行列のできる有名店に
━━スリランカカレーを始めた経緯について教えてください。
過去に料理教室を開いたことがあって、このときスリランカカレーを得意とする方と出会ったんです。これがものすごくおいしくて、そこから独学で勉強するようになりました。日本でいう「おふくろの味」のスリランカ版を学びたいと思い、現地の一般の方からレシピを教えてもらったり、味の研究を重ねました。
その後、私たちが洋食屋を営んでいたとき「まかない」でスリランカカレーを作ったら、これが大好評で、メニューに加えることになりました。口コミが広がり、カレー評論家やインフルエンサーの方、某雑誌の編集長がお忍びで食べに来るようになって……。大変ありがたいことに雑誌(『究極のカレー』など)で取り上げられるようになり、屋号を洋食屋のGRILL STAND(グリルスタンド)からPEACE CURRY(ピースカレー)へと変えて、現在に至っております。
━━まかないが本業になってしまうとは! ちなみに、お客様に足を運んでもらうため、集客方法で工夫されている点はありますか?
実は集客のために広告を打ったことがなくて……。お客様の口コミの力で、お店の存在を告知していただいています。既存のお客様と新規のお客様、それぞれ半分ずつくらいの割合で、ご来店いただいてます。
━━すみません。そもそもスリランカカレーって、インドカレーと何が違うのでしょうか?
スリランカでは小麦粉を使わないお肉、お魚、お野菜などさまざまなカレーがありますが、たくさんの副菜(お総菜)を混ぜ合わせながら食すのが、スリランカカレーの特徴です。ウチのお店の人気メニュー「スペシャルスリランカプレート」では、全部で9種類の副菜をお楽しみいただけます。
━━お話を伺っていたらお腹がすいてきたので、実際に今、スリランカカレーを食べてみてもいいですか? こちらのメニュー表にある「スリランカカレープレート」のチキン(税込み1200円)を一つお願いします。

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