ダラダラ休むのはもう古い?「攻めの休養」で心と体を劇的に回復させる方法

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攻めの休養は、運動以外にもさまざまなバリエーションがあります。心を休めるには、睡眠などによる守りの休養と、心の元気UP活動による攻めの休養のふたつの休養を十分に確保することが必要です。電池にたとえると、睡眠などで50%は電池が回復するものの、それでは足りず、心の元気UP活動で残り50%を充電するイメージです。

長時間労働や、家事や育児など家庭での負担があり、休養がとれない場合は、そこを見直さなくてはなりません。心の元気UP活動をおこなうエネルギーも枯渇した場合は、仕事から離れて十分に休養の時間を確保することをおすすめします。

心のエネルギーを回復させるための4つのポイント

前述したように、攻めの休養である「心の元気UP活動」には、心のエネルギーを回復させるための4つのポイントがあります。

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ひとつめは、仕事のことを忘れ、精神的にも物理的にも、仕事から離れた活動であることです。屋内で働く人なら、休日にキャンプやスキーをしたり、屋外で働く人なら、昔好きだったマンガを一気読みしたりするなど、仕事と全く関係ない活動をすると心が元気になります。

ふたつめは、心身ともにリラックスにつながる要素があることです。穏やかな気持ちで過ごすと、心と体がほぐれます。美術や音楽などの芸術鑑賞、ヨガやジム通い、ペットとのふれあい、森林浴などがおすすめです。

3つめは、上達を楽しみ、視野が広がる活動を取り入れることです。少しずつでも自分が成長している実感を得られることが重要です。スポーツ、楽器演奏、アート、創作活動などをはじめ、読書や料理、畑仕事も良いですね。

4つめは、時間の過ごし方を自分で決めることです。職場や家族の都合で時間が奪われると、たとえ意味や意義のあることでも無意識のうちに心のエネルギーは消耗します。

これら4つのポイントを意識して、さまざまな元気UP活動をおこなうと、心のエネルギーを回復できます。これらの活動は、心のエネルギーを回復させる上手な時間の過ごし方であると同時に、理想的な「攻めの休養」です。

仕事終わりや休日の一部の時間で大丈夫です。ひとつの活動でこれらをすべて満たす必要はありませんので、無理せず、自分のペースで、この4つのポイントが満たされるように意識して過ごしてみましょう。

佐々木 那津 産業医

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ささき なつ / Natsu Sasaki

1987年、東京都渋谷区生まれ。東京大学医学部卒業、博士(医学)。産業医。2022年より東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野にて講師。2023年米国ワシントン大学セントルイス実装科学センターで客員研究員。2024年東京大学卓越研究員に選出。働く人のメンタルヘルスおよび実装科学を研究テーマとしている。心療内科クリニックでの外来診療、論文、雑誌、新聞、講演など多方面で活躍中。コンサルティングファーム、ITシステム系、広告代理店、商社など産業医実績多数。親しみやすく安心して話せるとビジネスパーソンからの信頼が厚い。

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