「男らしさ」が命を奪う?データで判明《男性が不調を放置しやすい》深層心理と社会の問題――再検査放置で手遅れになる男性の悲劇

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以来、「どうやったら男性が速やかに、かつ適切に受診をするように促すことができるのか?」は、筆者に課せられた宿題となりました。

数字が語る「男性の医者嫌い」

実際、男性のほうが医療受診率が低いことは、さまざまなデータで示されています。

たとえば、厚生労働省の「2022年 国民生活基礎調査」によると、過去1年間に健康診断や人間ドックを受けた男性は73.1%と、女性(65.7%)より高いことが報告されています。これは、職場健診が必須となっていることが要因でしょう。

しかしながら、せっかく健診を受けて異常を指摘されたのに、二次健診を受診する率は男性のほうが低くなっています。

厚生労働省の「特定健康診査・特定保健指導に関するデータ」では、40~74歳の特定健診で医師に受診を勧められた人のうち、女性は71%が受診しているのに対し、男性では67%にとどまっています。若いほど「忙しくて行かない」男性が多く、受診率の男女差が大きくなっています。

厚生労働省の患者調査でも、受療率は総じて女性が高く、15〜64歳の年齢層では、女性の受療率が男性の約1.5倍です。高齢層(75歳以上)になると男女差は縮まりますが、それでも女性がやや多い傾向にあります(※外部配信先ではイラストを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください。

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