1日で4000万円損失の元プロポーカープレイヤーが自分を立て直すときに使った《心を整える最強ワザ》。「わかっていても、できない」の対処法

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Aについてですが、感情は層になっていることがあります。最初の感情を解消すると、その下に隠れていた別の感情が湧きあがる場合があります。例えば、自己否定の感情が引いた後、今度は上司に対する怒りの感情が湧いてきたなどです。

この場合、次に湧いてきた感情についても同じようにタッピングを行い、感じきることを繰り返してください。

Bはその先です。タッピングによって扁桃体の働きを抑えながら、感情が落ち着いてくると、前頭前野が再び正常に働き始めます。つまり、理性を取り戻し、冷静な判断ができるようになるのです。

このケースでは、「上司に反抗してクビになったら人生終わりだ」という恐怖があります。そして怖さを感じるのを避けるために、「上司には絶対に逆らわない」「ひどい扱いをされても我慢する」といった逃避行動を生み出していました。

しかし、「怖さ」という感情に、向き合い、感じきり、落ち着いて受け入れると、しだいに「それは違うんじゃないか」「上司に否定されても人生は終わらない」「ここまでひどい仕打ちを受けるなら転職を考えればいい」といった建設的な考えが浮かんでくるようになります。これを「客観的に物事が見えるようになる」と表現してもいいでしょう。

「ビリーフ」を振り返る

ここでもう一つ大事なポイントがあります。それは「ビリーフ」の存在です。ビリーフとは、自分が無意識のうちに信じている「世界のとらえ方」や「自分に対する信念」「価値観」「ものの見方」のことを指します。

私たちが避けたいと感じる感情は、心の中にあるビリーフによって生み出されることがあります。例えば「仕事のミスを引きずってしまう人」は、自分の中に次のような価値観や思い込み、ビリーフを持っていることが多いのです。

「仕事ができない自分には価値がない」「クビになったら人生終わってしまう」、こうした強迫観念のような偏った思い込みが、強い恐怖心を生み出します。そして、その恐怖から逃れるために逃避行動をとらせているのです。

しかし、タッピングを通じて恐怖と向き合い、解放していくことで、「そんなに思いつめる必要はないかもしれない」と考えられるようになっていきます

その結果、無意識のうちに行っていた逃避行動を手放すことが可能になるのです。だからこそ、「怖い」という感情を生み出しているビリーフに気づき、それを振り返ることが重要なのです。

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