ダイソンの「最薄・非サイクロン掃除機」すごい革新の中身→驚異の小型・軽量化を実現した78歳創業者が込めた“2つの狙い”とは

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当社従来のコードレススティック掃除機と比べて最小・最速のモーターであり、F1エンジンやジェットエンジンの回転数を凌駕する。小型化を追い求めたことで今回からサイクロン式ではなくなったが、使用を続けても吸引力は落ちないという。

吸引したゴミは本体内部の細長いシリンジに収納される。シリンジ自体の容量は0.08Lだが、サイクロンに代わり新たに開発した技術でゴミを圧縮しながら集めるため、その5倍のゴミを収容できる。

小型化するメリット

住居の小さい日本では、小回りのきく掃除機が喜ばれる。ダイソン社はこれまでも日本のユーザーを意識した商品を展開してきた。今回の発表会に合わせてダイソン氏は、複数メディアの合同インタビューに応じた。

ダイソン氏が商品開発で小型化にこだわる理由の1つは、環境への配慮だった(撮影:尾形文繁)

「日本の住居を研究して掃除機を作ったというが、どのように日本の住環境をリサーチしたのか?」という問いに対し、ダイソン氏は「小さいほどパフォーマンスが高く、効率がよい。リサーチはそこまでしなくても、人々が求めるのはそういうものだろう」と答えた。

そのうえで「できるだけ小さく作ることは材料消費の減少につながり、環境にフレンドリーだ。そのうえ便利。賞賛すべきトレンド」と続けた。さらに「少ない材料で作る」「効率性」「生分解性」といった環境への配慮についても持論を展開した。

ダイソン社は本国イギリスで農場経営も手がけている。面積は36000エーカー(約14000ヘクタール、東京ドームおよそ3000個分)規模で、生産した穀物を使って発電する循環型の農業に取り組んでいる。

農場経営についてダイソン氏は「機械、科学、実験や改良を伴う。エンジニアリングと同じ」と独自のこだわりを持つ。

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