子どもの目にボールが当たったらどうすればいい? すぐに対処が必要な目のケガ。眼窩骨よりも小さなものが当たった時は要注意!

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窪田:うまく治療ができないと、早い段階で緑内障になってしまったり、水晶体の脱臼を起こしてしまったり、他の眼疾患を引き起こす可能性が高まるので注意が必要です。

柿島:スポーツをする時には気を付けないといけないですね。

窪田:おっしゃる通りです。最近では強化プラスチックのメガネなど、目を保護するための商品も販売されています。スポーツによってはそうした対策が推奨されているものもあるので、積極的に取り入れてほしいと思います。

ボールがぶつかった影響で片目だけ白内障が進むことも

柿島:目にボールがぶつかったことで、時間が経ってから影響が出ることもあるんですね。

窪田:ありますね。白内障の患者さんで、片方だけものすごく進行している方は、よくよく話を聞いてみると「小さい頃にボールをぶつけたことがある」とおっしゃる方が多いです。ボールをぶつけた際に、レンズの中でごく微小なひび割れが起こっていて、それがきっかけで白内障が進んでしまったのだと思います。数十年経ってみると、片方だけ強く白内障が起こっていたという状態になることもあります。

柿島:私は今回、網膜剥離になるまでは、小さい頃にボールが当たっていたことを忘れていました。そういえば、と思い出したくらいで。同じように忘れてしまっている人も多そうです。

窪田:そうですね。40年、50年経ってから後遺症が出ることも珍しくないんです。子どもって、親が知らないところでケガをしていることがありますよね。その時は大したことがないと思って放っておいたり、しばらくすると痛みがなくなって忘れてしまったりするのですが、その影響が何十年も経ってから出てくる。そう考えると怖いですよね。

次回、さらに柿島さんの話を伺いながら、術後に症状が出たという「不同視」(ガチャ目)について解説していきます。

(構成:安藤梢)

柿島 伸次 シンガーソングライター

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かきじま しんじ / Shinji Kakijima

15歳で劇団へ入団、TV・舞台等で活躍。テレビドラマ「スクールウォーズ」等に出演。1993年、ビクタースピードスターよりアルバム「名前のついていない場所へ」(アメリカナッシュビルレコーディング)でデビュー。他のアーティストやアニメ等にも楽曲を提供。シンガーソングライターとして活躍する他、アレンジャー、劇伴制作など幅広いジャンルで精力的に活動を続けている。代表作に、「楽しい人生」「WINDING ROAD」「心にいつも」「スイヘイリーベ〜魔法の呪文〜」「はなかっぱED とまとっと…?とうがらし〜やさいしりとり〜」など。

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窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO

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くぼた りょう / Ryo Kubota

慶應義塾大学医学部卒業。慶應大医学部客員教授、米NASA HRP研究代表者、米シンクタンクNBR理事などを歴任。虎の門病院勤務を経て米ワシントン大学助教授。2002年創薬ベンチャー・アキュセラを創業。2016年窪田製薬ホールディングスを設立し、本社を日本に移転。アキュセラを完全子会社とし、東証マザーズに再上場。「エミクススタト塩酸塩」においてスターガルト病および糖尿病網膜症への適応を目指し、米FDAからの研究費を獲得し研究開発を進めているほか、在宅医療モニタリングデバイスや、ウェアラブル近視デバイスの研究開発を行っている。

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