鉄道各社がうらやむ?JR西「新オフィス」の実像 カラフルな社内、席は自由に選べる…成果出るか

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7階は「エンゲージメントフロア」。主に部門長がこのフロアで仕事をする。そのため、部門長と社員がちょっとした打ち合わせをするためのスペースがあちこちにある。一般の社員もこのフロアで仕事をすることができる。緊急時における鉄道本部の対策本部が設置されるスペースもある。

【写真】フリースペース。緊急時には山陽新幹線の対策本部として使われることも

8階は「コラボレーションフロア」。可変性のあるテーブルやホワイトボードを設置したスペースがある。このほか、WEB会議用の個室や会議室がそれぞれのフロアに設置されている。会議室には畳が敷かれた和室仕様もあるのはユニークだ。どの社員がどのフロアで仕事をしているかは、ビーコンで把握できる仕組みになっている。

なお、2階には受付と応接室のほかに、「コラボレーションスペース」というカフェテリア機能を備えた広いスペースがある。来訪者とのちょっとした打ち合わせに使われるほか、勉強会、慰労会などさまざまなイベントにも活用できる。記事冒頭でJR西日本の他部署で働く社員の声を紹介したが、確かに「こんなオフィスで働いてみたい」と思わせる造りである。

鉄道本部はなぜ移転した?

では、鉄道本部はなぜ本社から移転したのか。6月の株主総会後に社長に就任する倉坂昇治副社長は鉄道本部移転の狙いについて次のように話す。

「新大阪駅は将来、なにわ筋線、北陸新幹線、リニア中央新幹線が結ばれた際には、西日本最大の交通結節点となる。この新大阪を中心に、本社と地方機関それぞれが本質的に果たすべき役割や機能を追求しながら、 いっそうの意思疎通と連携強化を図っていくことが、鉄道事業を発展させる重要な一手になる」

これはあくまで鉄道本部のオフィスを新大阪に移転した直接的な理由だが、それ以外の理由もある。2024年6月3日付記事(『JR西日本、突然「Tシャツ勤務」OKにした深い理由』)にもあるとおり、服装のオフィスカジュアル化が一定の成果を挙げている。

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