鉄道各社がうらやむ?JR西「新オフィス」の実像 カラフルな社内、席は自由に選べる…成果出るか

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新大阪駅の北側に連なるオフィス街の一角に、鉄道本部が入居する8階建ての「新大阪第3NKビル」がある。外観はどこにでもあるオフィスビルだ。

鉄道本部の受付は2階にあるが、大阪駅近くの本社ビルのように受付スタッフがいるわけではなく、受付機能がある端末があるだけという簡素な装い。その奥にはJR西日本が誇る人気列車をモチーフとしたデザインの応接室が複数ある。巨大な路線図アートも飾られており、鉄道をデザインに活用している点においては、いかにも鉄道会社らしい発想だと感じさせる。

しかし、3階から上にある社員フロアは、一般的に見られるオフィススペースとはまるで異なる。3階は○○部、4階は△△部といった具合にフロアを部署ごとに分けるのではなく、機能で分けているのだ。

出社したらまずは3階へ

出社した社員は全員が3階の「エントリーフロア」という階に顔を出す。ここは個人用ロッカーがあり、私物はロッカーに保管する。仕事で使う資料は専用のバッグに入れて移動する。

JR西日本鉄道本部 3階
JR西日本の鉄道本部ビルの様子(写真:JR西日本)
【写真】6階ライブラリーの様子。専門書などさまざまな資料が保管されている

エントリーフロアにはさまざまなデザインの執務スペースのほか、カフェ風やリビングのようなフリースペースがある。全員が出勤時と退勤時にこのフロアを訪れるため、異なる部署の社員同士がフリースペースで会話をすることで、思わぬアイデアや気づきを生み出すことを狙っている。

4階は「チームワークフロア」。グループアドレス席がありチームメンバーの顔を見ながら作業したい場合はここで仕事をする。また、山陽新幹線の災害や事故などの緊急時における対策本部として使われる場所もある。普段はフリーのワークスペースとして利用可能だ。

5階は「ウェルビーイングフロア」で、照明を落として休息できる部屋もある。6階は「テクニカルフロア」として、専門書などさまざまな資料が保管されたライブラリーがある。図面を広げて作業できる大型の机もある。

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