「“消されるかもしれない”とも思いました」 飲酒強要やセクハラなど「舞妓の闇を投稿→大炎上」した25歳彼女の壮絶半生

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「舞妓だった頃から東京から来るお客さんは優しかったんですよね。京都のお客さんは、『江戸の野蛮人が』って馬鹿にしてましたけど」

その後、コロナ禍が始まる少し前に銀座のクラブで働いていた同僚と結婚した。 

「落ち着いた生活をしようと思っていたんですけど、実際には8カ月で離婚しました。その頃にはもう子供を授かっていて、21歳で出産しました」

舞妓の世界の闇を暴く投稿で大炎上

そして、その頃例の16歳で酒を浴びるように飲まされ、混浴を強いられそうになったという舞妓の世界の闇を暴く投稿した。投稿はバズりにバズった。

「『2000いいね』くらいつけばいいなという気持ちだったんですけど、一気に拡散されて。炎上のような状態になってしまいました」  

かなり攻撃もされたと言う。

「怖かったですね。政治家も大企業の社長もお坊さんも、みんな見てた世界の話ですから。“消されるかもしれない”とも思いました。

元お客さんだと思われる人からの攻撃もありましたよ。裏垢で女性っぽく振る舞ったりしてるんですけど、文章を読んだら大体誰かわかっちゃうんですよね」

怖かったが、桐貴さんは引き下がらなかった。

「批判もされましたけど、もちろん同調してくれる人もいました。“私も同じ目にあった”という声もたくさん届きました」

桐貴さんの発言から、舞妓の世界は変わったのだろうか? 

「少しは変わったと思います。以前は舞妓の勤務時間が夜中の1時までだったけど、今は10時までになったって聞きました。あと、バーで接客するのはダメってルールもできたみたいです。ただ根っこの部分は変わっていないでしょうね。見た目を変えただけですね」  

このSNSの騒動を経て、桐貴さんも変わったのだろうか?

「今はXやnoteで記事を書いたりしています。元々表現することが好きだったから、何かを作る側、表現する側に関わりたいと思っています。 みんなに

“逃げてもいいよ”

って伝えたいですね。それができなくて私自身傷ついたし、傷ついた人もたくさん見てきたから」

人よりもかなり濃い人生経験をした桐貴さんだが、年齢はまだ20代半ば。これからの活躍に期待したい。

【前編】「16歳で飲酒強要」「混浴も強いられそうに…」と告白して大バッシングされた元舞妓。25歳の現在、彼女が語る本音 では、桐貴さんの生い立ちや、舞妓時代の話を詳しくお伝えしている。
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村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター

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むらた らむ / Ramu Murata

1972年生まれ。キャリアは20年超。ホームレスやゴミ屋敷、新興宗教組織、富士の樹海などへの潜入取材を得意としている。著書に『ホームレス大博覧会』(鹿砦社)、『ホームレス大図鑑』(竹書房)など。

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