「進次郎劇場」に沸く《コメ政局》で"6月の勝者"になるのは誰か、コメ価格がいつまでにどの程度まで下がれば政界はどう動く?

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スーパーのコメ売り場を視察する小泉進次郎農相(写真:時事)

小泉進次郎氏が新たな農林水産相に就いてから1週間余り。テレビ各局のニュースや情報番組は連日、コメ価格引き下げに驀進する小泉氏の言動をトップニュースで取り上げている。

父・純一郎元首相譲りの「農協をぶっ壊す」というド派手なパフォーマンスは、さながら「進次郎劇場」の様相。コメを筆頭とする物価高に苦しむ一般国民は、大喝采で盛り上がっている。

格安備蓄米が週明けから店頭に

“大失言”で更迭に追い込まれた江藤拓前農相のコメ価格対策を大転換するような「随意契約による『5キロ2000円以下』の備蓄米放出」を打ち出した小泉新農相。大手小売業者などとの連携により、週明け6月2日から「格安備蓄米」が一部地域のスーパーなどの店頭に並ぶ見通しだ。

ただ、小泉氏の一連の「コメ価格引き下げ」に向けた強引な手法に対して、不安の声もつきまとう。5月29日には、いわゆる「文春・新潮砲」が炸裂。それぞれ「コメ2000円に挑む小泉進次郎農相の大誤算」「小泉進次郎コメ担当大臣の“叩き売り”に騙されるな」との大見出しのトップ記事を掲載し、小泉氏の“暴走”を牽制した。

そもそも、2000円以下の備蓄米には「古古古米」も含まれており、消費者の間では「そんなものより、いつも食べている銘柄米の価格が問題」との声が聞かれる。そして、1週遅れで公表される農水省の統計では、依然として銘柄米の高騰が続いている。

小泉新農相という「“大博打”の人事で『コメ政局』の主導権確保を狙った」(政治ジャーナリスト)とされる石破茂首相は、「早期に銘柄米などの平均価格を3000円台に引き下げる」と宣言。国会での野党の追及に対して「結果はすべて私の責任」と言い放った。

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