アニメ関連の売上高は2年で倍増!今やアニプレックスとの二大巨頭に・・・なぜ後発組の東宝が「アニメの新横綱」にのし上がったのか

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「ワンピース」や「ドラゴンボール」などを手がけ、日本初の本格的なアニメ製作会社として知られる東映アニメーションの前身・日本動画が立ち上がったのは、戦後間もない頃。DVDなどビデオパッケージが収入源だった時代からしのぎを削ってきた同業各社の間では、歴史が浅いとされるアニプレックスですら、前身組織が1995年に発足している。

対して、東宝がアニメ事業室を設立したのは2012年。わずか5人の部署として発足し、その翌年にTOHO animationをスタートさせた。先行する企業を追いかける戦いの始まりについて、立ち上げ時からアニメ事業を管轄してきた大田圭二常務は、次のように回想する。

「『ドラえもん』に『クレヨンしんちゃん』、『名探偵コナン』など、映画の配給作品としてアニメは扱ってきたが、これらは他社幹事の作品だ。そこで、当時社長の島谷(能成、現会長)から、もっと主体的にアニメをやろうよ、と」

参入当初から貫いた”こだわり”

大田常務には、当初から描いていた勝ち筋があった。他部門との積極的な連携だ。

東宝は配給・興行で大きな存在感を示すだけでなく、映画の企画、ラインナップの厳選など、各部署にアニメビジネスへ転用できるノウハウが蓄積されている。さらに、浜辺美波が所属する東宝芸能なども抱え、タレントの声優起用といったシナジーも期待できた。

アニメビジネスへの本格参入に当たり、TOHO animationがこだわってきたのが、幹事としての製作委員会への参加だ。

幹事となれば、少なくとも50%程度を目安に出資するのが慣例で、作品がヒットした際のリターンは大きい。一方で共同事業体の取りまとめ役を担うがゆえに、原作の価値向上や収入の最大化に向けて出版社からのプレッシャーものしかかる。

本記事の詳報版は、東洋経済オンライン有料版記事「なぜ東宝は“アニメ業界の新横綱”に駆け上がることができたのか 「5人体制の後発組」⇒「アニプレックスとの二大巨頭」へと変貌を遂げた軌跡」でご覧いただけます。
森田 宗一郎 東洋経済 記者

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もりた そういちろう / Soichiro Morita

2018年4月、東洋経済新報社入社。ITや広告・マーケティング、アニメ・出版業界を担当。過去の担当特集は「サイバーエージェント ポスト藤田時代の茨道」「マイクロソフト AI革命の深層」「CCC 平成のエンタメ王が陥った窮地」「アニメ 熱狂のカラクリ」「氾濫するPR」など。

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