「僕がもしフジの買収に成功していたら…」堀江貴文が明かす、20年前に描いていた"テレビとネットの融合"の青写真

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実際、2008年にiPhoneが発売されスマホの時代が到来すると、一気に動画の時代に突入した。僕が刑務所に入る前(2011年)まではまだ、スマホを持っている人は少なかったと記憶しているが、2年後に仮釈放され社会復帰したときには誰もがスマホを使うようになっており、急速な普及を実感した覚えがある。

ここで重要なことは「なぜコンテンツを流すのか」という事業の目的だ。僕が考えていたその目的は、ユーザーの決済アカウントを取るということだった。

ライブドアは当時、証券も持っていたし銀行の業務にも参入しようとしていたところで、ひととおりの金融サービスを揃えていた。コンテンツは、決済アカウントを取るための手段だったのである。

無料で見るだけだったテレビから、ネットの世界にお客さんを連れてきて、小口決済のお金が落ちる形にする。フジテレビにはいくらでも強いコンテンツがあるのだから、これは必ず成功する自信があったし、放送とネットが連携するメリットは非常に大きかったといまでも思う。

フジテレビの「コンテンツ力」を生かす

現在、フジテレビはFODというサブスクを展開している。国内の有料会員数は約150万人程度だが、月額1000円弱でこの数字は決して悪い数字ではない。

ただアマゾンプライムビデオ、ネットフリックス、Uネクストといった同業サービスと比べると会員数では大きく離されているし、日本テレビ系のHulu(約300万人)にも負けている。

僕は、フジテレビの潜在能力からすればFODの会員数を1000万人にすることも可能と考えている。仮に年間1万円なら1000億円の売上となる計算だ。

最近、ネットフリックスの国内会員数が1000万人を突破したというニュースが報じられたが、ネトフリに負けないサブスクを構築できることに、フジテレビ自身が気づいていないように見える。

皮肉な話だが、中居氏の問題が起きてから一部でバズっている動画がある。20年以上前、フジテレビ系列で放送されていた、みのもんたさん司会の『クイズ$ミリオネア』に僕が出演したときの映像だ。

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