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政治・経済・投資 #ウクライナ侵攻、危機の本質

トランプ政権の「ロシア寄り」ウクライナ和平案の背後にいるキーパーソンたち、周辺にうごめく側近・特使たちの素顔

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  • 吉田 成之 新聞通信調査会理事、共同通信ロシア・東欧ファイル編集長

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2022年8月23日、ロシア・モスクワで行われた娘ダリア・ドゥギナの追悼式典でスピーチするロシアの政治哲学者アレクサンドル・ドゥーギン氏(写真・Contributor/Getty Images)

ロシア側の主張を代弁するかのようなアメリカ政権の和平提案か、ウクライナと欧州諸国による合同和平案か。本稿執筆時点で、ウクライナ紛争をめぐる和平仲介は双方の主張の間に大きな溝があり、方向性が定まらない状況だ。

なぜトランプ政権は、プーチン政権にこれほどまでに肩入れするのか。その背景を、両政権周辺間の人的つながりを掘り下げることで考察してみた。

「プーチンの脳」のドゥーギン氏

「トランプのイデオローグは、あなただ」。2025年3月初め、あるロシアの民族主義団体のユーチューブ番組で司会者は、「プーチンの脳」とも呼ばれ、クレムリンに近いロシアの民族主義的思想家、アレクサンドル・ドゥーギン氏をこう持ち上げた。

なぜ、司会者はこう呼んだのか。それは最近、トランプ氏周辺のさまざまな人物がドゥーギン氏にアプローチをし、モスクワにやってきてドゥーギン氏と会い、彼の保守的イデオロギーに賛同したからだ。

その1人がアメリカの企業家であり、投資家であるピーター・ティール氏だ。2016年のアメリカ大統領選で当選したトランプ氏を支援し、トランプ氏の政策顧問も務めていた保守派ビジネスマンだ。

ロシア最大の商業銀行であるズベルバンクと関係もあるティール氏は、トランプ第2期政権発足後、モスクワ中心部にある超高級レストランでドゥーギン氏とじっくり話し合い、意気投合した。

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