「女性が若さでチヤホヤされるのは日本だけ?」欧州女性のシビアな職業選択に見る日本との差異

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

スイス人夫婦曰く「靴がピッタリ合うということで王子様に見初められる、というストーリー展開は女の子の教育上よくない。娘には自分の将来のことは自分で決めてほしいし、受け身であってほしくない。高い自己肯定感を持ってほしい」とのことでした。

この話を聞いて「そこまでするのか」と思う日本の人もいるでしょう。でも子供時代の刷り込みというのは怖いもので、子供の頃に「受け身の女性はハッピーになれる」という話を繰り返し聞かされた女の子はそれを徐々に内面化していく可能性があるのです。

ドイツの女子のなりたい職業とは

ドイツでは20代の若い女性も「将来受け取れる年金のこと」を考えたうえで仕事や雇用形態を選ぶことがめずらしくありません。つまりは「若い時の自分」だけでなく、「年金生活になるまでの勤め人としての自分」について考えている人が多いのです。

筆者の知人の若いドイツ人女性も「本当はもっと自由な時間がほしいから時短で働きたいけれど、それだと年金の額が低くなるから、やっぱりフルタイムで働くことにした」と話しました。

こうした風潮は、近年ドイツのメディアが「時短で働く女性はもらえる年金額が少なくなるため、女性のほうが老後に貧困に陥る確率が高い」と繰り返し報道していることと無関係ではなさそうです。

夢がないと言ってしまえばそれまでですが、ドイツ人はそもそもあまり「キラキラしたもの」を求めない人たちなのです。

ドイツの15歳以下の女の子の「なりたい職業ランキング(※リンク先はドイツ語)」を見ると「地道」の一言に尽きます。

(出所:OECD「PISA調査2018」)

トップ10には、バレリーナやアイドルなど華やかで、いわゆる女の子らしい職業は入っておらず、当然「女子アナ」も入っていません。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事