「女性が若さでチヤホヤされるのは日本だけ?」欧州女性のシビアな職業選択に見る日本との差異
日本では「テレビ画面に映る女性は若いほうがよい」「接客をする客室乗務員は若い女性がよい」などといった価値観が、長い間、当たり前のこととしてまかり通ってきました。このように、女性の若さに過剰にスポットを当ててるという行為がセクハラや性被害の遠因になっているといえるでしょう。
筆者は20代半ばでドイツから日本に来ました。たくさん褒められたり、色んなイベントに誘われたりしたのは、若かったからだったんだろうなと今になって思います。
この“チヤホヤ”は当時、筆者にとって新鮮な感覚でした。というのも、筆者が育ったドイツでは「若い女性をチヤホヤする」という文化がなかったからです。
「頂き女子りりちゃん」事件は日本特有の事象
ドイツには「若い女性を無条件でよしとする」ような思想はありません。ですので、普段の会話の中でも10代や20代の女性について「やっぱり若い女性はいいなあ」といった発言を聞くことはまずありません。結果として、日本の一部に見られる「若い女性が高価なプレゼントをもらう」「若い女性がおごってもらう」という現象も見られません。
「頂き女子りりちゃん」のような、若い女性が自分よりも年上の男性から金銭を騙しとった事件を耳にするたびに、筆者は「あぁ、ここは日本なんだな」と思います。

ドイツを含むヨーロッパのように、若い女性にそれほどの価値を見出さない社会では、この手の事件は起こりにくいのです。
このような極端な事例はいったんおいておくとしても、若い時に過剰にチヤホヤされることは、女性のその後の人生にあまりよい影響を及ぼさないのではないか……と感じることがあります。
若いということでチヤホヤされてきた女性の生きる軸が恋愛になってしまい、経済的な自立を果たさないまま結婚に至ると、若さを失った後に離婚してしまえば、困ることになります。
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