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「B'T-X」「エヴァンゲリオン」「ケロロ軍曹」、メディアミックス急いだ角川特有の事情/『メディアミックスの悪魔』著者・井上伸一郎氏に聞く

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[著者プロフィル]井上伸一郎(いのうえ・しんいちろう)/ZEN大学客員教授。1959年生まれ。早稲田大学中退、85年角川書店系列のアニメ誌『月刊ニュータイプ』創刊に参画。漫画誌『月刊少年エース』の創刊編集長などを経て2007年角川書店社長、19年KADOKAWA副社長。現在は合同会社ENJYU代表。(撮影:梅谷秀司)
角川書店の編集者、元社長として、漫画・アニメ業界のど真ん中を歩いてきた井上伸一郎氏。その体験的「おたく文化史」は、日本の漫画・アニメビジネスの発展を体現する。
『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史 (星海社新書 328)』(井上伸一郎 著/星海社新書/1650円/256ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』などの第1次アニメブームにどっぷりつかり、大学在学中の1980年にアニメ雑誌の編集部へ飛び込みました。

80年前後はアニメ雑誌の創刊ラッシュだった。『機動戦士ガンダム』が爆発的にヒットし、各誌がそのブームに乗った。

従来、アニメの情報を載せるのは児童雑誌ぐらいで、作品やキャラクターの表面的な紹介にとどまっていた。一方のアニメ雑誌はガンダムの監督である富野由悠季氏へのインタビューなど、「この作品は、どんな人が、どういう考えで作っているのか」という作家性にも焦点を当てたのが斬新だった。

だが、85年ごろには縮小や休刊が相次いだ。過当競争になったせいもあるが、大きかったのは作品のトレンドが変わったことだ。

ガンダムのようなアニメオリジナル作品でヒットが出なくなり、代わりに人気を博していったのは、『Dr.スランプ アラレちゃん』『キン肉マン』など『週刊少年ジャンプ』発のアニメだった。こうなるとアニメ雑誌は非常に弱い。権利の関係で、原作付き作品は2ページの見開き以上は取り上げられず、表紙への使用もNGだった。

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