「amazonはシンプル」「楽天は読み応え重視」EC市場攻略のために知っておくべき各社の営業戦略からUI設計を《元トップセールス社員が伝授》
Amazonの日本事業は2017年と2023年の比較で約225%のプラス成長率を遂げています。
一方で楽天はどうでしょうか。これはあくまで私見ですが、Amazonほどの成長はしていないという印象です。おおよそ横ばい、またカテゴリーやジャンルによっては昨対比率がマイナス成長しているものもあるようです。
ちなみに「カテゴリーによって違う」という点は後ほど触れますが、Amazonと楽天で「どんな商品が売られているか」「どんな出店会社があるか」という部分に違いがあります。すなわち、単純に「Amazonは伸びている」「楽天はダメだ」という話ではない点は強調しておきます。

Amazonはモールビジネス、直販モデルの2軸展開
次に、店舗数についてお話をします。
Amazonは約30万プラス1店舗あります。なお「プラス1店舗」というのは後述します。つまり基本的には、約30万店です。
一方、楽天は約5万7000店舗です。
こうして比べると、1店舗あたりの売上は「Amazonのほうが低くて、楽天のほうが高いのでは?」となります。Amazonと楽天で店舗数が大きく異なるのは理由があります。
Amazonは、個人の販売者が含まれているからです。たとえば自宅でいらなくなった本を中古品として販売すると、その人も1店舗としてカウントされます。
しかし楽天の場合は出店にあたる審査のプロセスが多岐にわたり、初期費用も数十万から、場合によっては100万円を超えることもあります。そのため、法人の出店が大半を占めているのです。
先ほどAmazonの店舗数で「プラス1店舗」あると述べました。これはなにかと言うと、Amazonの直販モデルを指しています。
そもそも、Amazonには大きく「モールビジネス」と「直販モデル」の2つが存在します。「モールビジネス」は、個人や法人が独自で出店したり、Amazonから誘致された販売店などが該当します。
「直販モデル」は、Amazonが独自で仕入れて販売を行っています。つまりモールが約30万店舗、そしてAmazon直販として1店舗としています。
2015年までは直販の売上のほうが大きかったのですが、2016年以降、モールビジネスが流通総額で上回っています。
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