日経平均株価にようやく出現した「2つの底入れシグナル」、相場が本格回復するための絶対条件とは何か
2つ目は、14日に起きた日経平均の「幻のメジャーSQ」現象だ。これは、1つ目の下値確認の強いシグナルに、さらなるダメ押しを入れることになったと言える。
14日は株価陽転型の「幻のSQ」現象に
どういうことか。同日の日経平均は、寄りつき直後に前日比196円安の3万6594円まで下落したものの、結局プラス圏に戻って前場を終えた。
この日は3カ月に1度訪れるメジャーSQ(先物とオプション取引の特別清算指数の算出を同時に行う日)」だった。SQ値はストップ高やストップ安となった銘柄を含めた寄り付きの値をもとに算出される。前場の段階では、株価がメジャーSQ値である3万6483円(前日比306円安)に一度も触れることのない「幻のSQ」状態だったので、筆者は緊張して後場の始まりを待っていた。
兜町では、「メジャーSQで流れが変わる」と言われるが、特にこの「幻のSQ」現象にそれが顕著に表れる。今回のように、SQ値が株価の下に出る場合は、相場は強く「陽転」、逆に株価の上に出てしまうと、相場は弱く「陰転」する可能性が高いからだ。
実際、この日も陽転が期待されていたが、前日の13日のように約500円高から一気にマイナスに失速するようなことが頻繁に起きる昨今のことだ。
期待と不安の中で市場関係者は後場を迎えようとしていたが、その昼間の休憩時間中、一部メディアの速報で、アメリカの上院民主党のトップであるチャック・シューマー院内総務が共和党のつなぎ予算案に賛成すると伝わった。すると、日経平均は後場も一段高となり、一時は前日比363円高となった。
結局、「あくまで一部の報道であり、実際に議会で可決されたわけではない」として、終値は3万7000円を53円上回るだけだった。だが、株価はSQ値に一度も触れることがなく上方のままで推移、よい流れへと変わると言われる「幻のメジャーSQ」現象(陽転型)が確定した。
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