アップル「Siri」の重要な新機能のローンチが遅れていることは「みっともない」「恥ずかしい」-開発責任者がチームを鼓舞

米アップルの音声アシスタント「Siri」開発を監督する経営幹部はスタッフを前に、重要な新機能のローンチが遅れていることを「みっともない」、「恥ずかしい」といった言葉で表現した。準備が整う前にその機能を公に発表したことで、なおさら悲惨な事態になったと語った。
この厳しいコメントを出したのはアップルのシニアディレクター、ロビー・ウォーカー氏。同氏はSiri部門の全スタッフミーティングで、チームが苦境に立たされていると話した。新機能をいつローンチできるかさえ不明瞭だと同氏は述べたと、事情に詳しい複数の関係者が非公開のミーティングであることを理由に匿名で話した。
忌憚(きたん)のない議論から、アップルが人工知能(AI)の分野で見舞われている危機の深刻さがうかがえる。AIで遅れを取ったアップルはライバルに追いつくのに苦労している。SiriはAIにおける同社の課題を象徴。同社は先週、Siriの本格アップデートを当面延期すると公に認め、傷はさらに深まった。

事情に詳しい複数の関係者らがこれまでに述べたところによれば、アップルは今年春のローンチを目指して全力で取り組んできたが、実現は早くても来年以降になる見通しだ。
ウォーカー氏はそれでも「信じがたいほどすごい」機能を開発しているとチームを称賛し、業界をリードするバーチャルアシスタントを消費者に提供すると宣言した。
14日の米市場でアップルの株価は1%上昇。今年はハイテク株全般が売られる中、アップルは年初から前日までに16%下げていた。
アップルの広報担当者はこのミーティングについてコメントを控えた。同ミーティングは先週に予定されていた。
著者:Mark Gurman
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