「1日1万歩」にこだわらなくてOK! 脳や血圧の健康を保つ、名医が勧める「インターバル速歩」のコツ

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

インターバル速歩は、筋力アップによって体力を向上させますが、そのほかにもさまざまな恩恵があるのが特徴です。

私たちは、これまで9700人の中高年者を対象に5カ月間のインターバル速歩の効果を検証しました。

その結果、体力が平均10%向上(体力的に10歳若返る)。それに比例して、高血糖、高血圧、肥満などの生活習慣病の症状が平均20%、不眠、認知機能などの精神症状が30%以上、改善しました。

さらに、腰椎、大腿骨頭の骨密度が1%増加することも確認。これらは筋力向上によってミトコンドリア機能が改善し、全身の慢性炎症が抑制され、もたらされたと考えられます。

また、日々のインターバル速歩終了後、30分以内にコップ1~2杯の牛乳か、それに相当する乳製品を摂取すると、これらの効果を促進できることも明らかになりました。

そのほか、姿勢がよくなった、体つきがスッキリした、肌に張りが出てきたなど、美容面での効果を指摘する声もあります。

腰痛、ひざ痛でも歩くほうがいい

腰痛やひざ痛がある人は、歩くのをつい躊躇してしまいがち。けれど、腰や膝関節に痛みがある人こそ、筋肉量を増やす必要があります。筋肉量が減り、腰やひざが体重を支えられなくなったことが痛みの原因という可能性があるからです。

痛いからといって筋肉を使わないでいると、筋肉がどんどん萎縮し、歩くのがますますつらくなる。そうなると、将来寝たきりになるリスクが高まります。

実際、腰痛、ひざ痛がある人にインターバル速歩を行ってもらったところ、50%の方に症状の改善がみられました。

とはいえ、「途中で痛くなったらどうしよう」という不安もあるでしょう。そこでおすすめしたいのが、歩行をサポートする2本タイプのトレッキングポールを持ってのウォーキングです。

折りたたみ式のものを持って出て、途中で痛みを感じたら、トレッキングポールをたよりに歩いて戻るとよいでしょう。代わりに買い物用のキャリーカートを活用してもかまいません。

「ちょっときついな」と感じる程度、たとえば、日々の散歩に、少しでいいので、早歩き、坂道や階段上りを加えることから始めてみるのもいいでしょう。

それもつらいと感じるなら、水中インターバル速歩がおすすめです。腰やひざ関節に負担が少ないのに、高い強度の運動ができるのがメリット。その結果、陸上では約5カ月で得られる効果を、水中ならその半分の期間で得られます。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事