いま日本人学生の留学先として注目を集める「台湾留学」、半導体産業との連携などその「多大なるメリット」
日本と台湾の違いの一つは、就職方法の違いです。
日本はいわゆる新卒一括採用(メンバーシップ型)であるのに対して、台湾は日本以外のほとんどの国と同様にジョブ型での就職となります。よって、より専門性を深めたりインターンシップなどの職業経験を積んで就職につなげるのが一般的です。
SCUでは50を超える企業と協力関係を構築し、ジョブフェアを実施したり、インターンシップの機会を提供しています。3割前後の日本人が台湾で就職をしていて、シンガポールなどの海外で就職をする卒業生もいるそうです。
同大学の国際事務センターで執行秘書として働く梅澤悠月さんもSCUの卒業生の一人。
「この留学経験は、現在のキャリアにも大きく影響を与えています。卒業後、日系の広告代理店で働いた後、現在は母校の国際オフィスで秘書として勤務しています。留学時代に培った異文化理解力や語学力を活かし、留学生のサポートや国際交流の促進に携われることにやりがいを感じています」
最高学府「国立台湾大学」の戦略
台湾の大学の中でも、国立台湾大学(NTU)は圧倒的な存在感を持っています。東京ドームの4個半ある広大なメインキャンパスを歩いているとまるで日本の国立大学にいるような錯覚に陥ります。それもそのはず、前身の台北帝国大学は1928年に日本政府によって設立されていて、ところどころ日本の近代建築が残されています。

キャンパス内を案内してくれた留学生課のBo Fung氏は早稲田大学に留学した経験もあり、堪能な日本語で大学の魅力を伝えてくれました。
日本で言うところの東京大学と言えるNTUは、THE世界大学ランキングで172位(2024年10月)、QSアジア大学ランキングで26位(2025年)と国際的な評価も高い最高学府。
3万4049名(2023年)の学生が学んでいて、そのうち留学生は2999名(2023年)、470名(2023年)の日本人留学生が学んでいます。
日本からの留学生にとって魅力的な点は、まずは英語で受講できる講義の豊富さ。ここでは6つの学部課程、62の大学院課程が提供されていて、ビジネス系のコースを中心に人気があるそうです。
奨学金に関しても給付型の奨学金が充実しています。まずNTU Scholarshipという留学生向けの大学の奨学金があり、例えばNTU International Undergraduate Student奨学金では、NTUに在籍する学位取得を目指す学生が申請可能で条件を満たせば下記の金額が提供されます。
• 生活費補助: 月額8000台湾ドル(約3万6000円)
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