スシロー「デジローで好調」に見る回転ずしの変容 回らないように変化してもワクワク感は増している
客はまるで本物のすしが回転しているような気分の中、モニター上のすしをタップして注文をする。いわば、デジタル化された回転ずしである。


このシステムは2023年9月から東京や大阪をはじめとした店舗で試験的に導入されていた。導入店舗の売り上げや顧客満足度が高かったため、2025年度に全国100店舗への拡大を予定している。
このシステムが売り上げに貢献したことは、今回の利益増加にもよく表れている。
デジロー、何がすごいのか
デジローが優れているのは以下の3つの点だ。
① ワクワク感の演出による客単価の増加
② キッチンの作業効率化
③ 衛生面での利点
1つ目は、客単価が増加すること。筆者の推測だが、客単価が増加する背景にはデジローが持つ「ワクワク感」があると思う。
これまでのパッドでの注文だと、客は欲しいものだけを注文するから、興味のない商品を見る機会はなかった。ただ、デジローでは画面に流れてくるすしネタはランダムで、興味の無い商品でも楽しくなってゲーム感覚でタップしてしまう。ついつい、という感じだ。これが、客単価のアップにつながっていると考えられる。

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