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いきなりステーキ「静かに黒字化」何が変わったか 急成長→凋落→ひっそり回復基調…その現状とは

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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ステーキ業界の中で同じく低価格帯ポジションにある「ステーキガスト」は赤身肉150gで税込1649円だ。ライスやサラダは別料金だから、いきなり!ステーキと比べると数百円ほど価格が違う。

特に、ライスのおかわり自由も強い訴求力になっているだろう。ライス単品は税込で180円で、これで食べ放題だ。

特に2024年は「令和の米騒動」ともいえるほどの米価格の高騰があったため、ライス食べ放題は顧客にとっていきなり!ステーキを選ぶ一つの要因になっているかもしれない(いつまで継続できるかはわからないが……)。

こちらのライスがおかわり自由(筆者撮影)
券売機でも「ライスのおかわり無料です」と打ち出される(筆者撮影)

ちなみに他社では、ステーキガストもライス食べ放題だが、そこには必ずサラダバーが付き、最安値でもセットで300円。ライス単品はない。ブロンコビリーはライスおかわり自由を行っていない。

加えて、昨今の全体的なインフレによって外食単価自体が上昇していることも見逃せない。夕食も含む数値だから参考程度にしかならないが、ホットペッパー外食総研によれば、2024年12月の外食単価は3188円。「ラーメン1000円の壁」というような言葉もあるし、都内ではランチで1000円を超えることは、もはや当たり前になってきている。

そんな中、注文によっては1000円台でステーキが食べられる、ということで相対的なお得感が向上している気がするのだ。

特にいきなり!ステーキはシングルで入店する男性層をターゲットにしているが、彼らにとってたまに外食するときに「ちょっと高いラーメンよりいきなり!ステーキに行こうかな」と思うことが起こっていてもおかしくはない。

「肉マイレージ」改良によってファン層が厚くなった?

一方、いきなり!ステーキも値上げを実施している。特にここ数年間は段階的にメニューの値段を上げており、それが客単価の向上につながり、ひいては高い利益につながったという見方もある。

実際、同社の月次報告を見ると、2024年は売上・客数が前年比割れを起こしている月もある一方、客単価は全店・既存店とも上がり続けている。

売り上げや客数が減少しているというと、あまりよくないイメージを持つかもしれない。ただ、これで結果的に利益が向上したのだから、「少ない客がたくさんお金を落とす」状態になったとも考えられる。

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