フジ「港体制の象徴」番組が今さら終了の"是非" 時代にそぐわない番組はなぜ生まれてしまったか

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復活の仕掛け人は、先日フジテレビ社長を辞任した港浩一氏。元ネタであるところの「オールナイトフジ」スタッフだった港氏が、同番組の放送作家であった秋元康氏を総合プロデューサーに任命して始まった。

会見時の港氏
会見に出席した港氏。その後、社長を退くこととなった(写真:gettyimages)

しかし2025年2月中旬、スポーツ各紙などが、オールナイトフジコが3月末で終了の方針だと報じた。報道によっては「港氏の辞任が影響した」との見立ても添えられている。

終了報道を受けて、SNS上では番組やフジコーズのファンから惜しむ声が出ると同時に、「港氏が辞めた以上やむなし」「女子大生推しは時代に合わなかった」といった反応も見られた。

まだ終了が正式発表されたわけではないが、複数社が報じている以上は、ほぼ確実なのだろう。筆者はさほど番組を見ていなかったが、当初から「視聴者を選ぶ番組だろうな」と感じていた。

ハマる人はハマる、距離を置く人は距離を置く。実際、放送数時間後である土曜日の朝には、SNS上で番組関連の投稿を見る機会が多かった。それだけに、罪のないファンや、フジコーズたちの失望は大きいだろうと感じる。

コンセプトの焼き直しを前提とした番組制作

なぜ、視聴者を選ぶ番組に思えたのか。それは「あの頃をもう一度」といった意識が強すぎるあまり、「時代にフィットしたコンテンツづくり」が後まわしになっているのではと感じたからだ。

また、オールナイトフジの頃は「番組スタッフが主導してブームを作る」という価値観が中心だったが、いまではSNSによって「視聴者と協調してブームを作る」やり方が好まれている。黙って俺についてこい、という時代ではない。

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