ですので、今回のDeepSeekが「技術力」によって、半導体の差異を埋めるという解決方法は自分にとっても驚きでしたし、それが株式マーケットへも大きな動揺を与えたのだと思います。
金融業界において、レバノン出身の学者・哲学者・投資家であるナシム・ニコラス・タレブ氏が著書『ブラック・スワン』の中で提唱した概念で、通常予測が非常に困難で、発生した場合に極めて重大な影響を及ぼす事象をブラックスワン(Black Swan)理論と呼びます。
DeepSeekが果たして、この昨今の膨張する株式経済における「ブラックスワン」になりえるのか。
私自身は株式投資は素人であるという前置きの言い訳をさせてもらいつつ、自分なりの現在の考察を書かせていただきます。
真偽は不確だが「サービスのクオリティ」は確か
いま株式市場の動揺を受けて、DeepSeekに関するさまざまなニュースや関連記事が噴出しているように思います。
しかし、それらの情報の真偽はポジティブな情報であれ、ネガティブな情報であれ、慎重に受け取る必要があります。
なぜなら、中国でAI領域は国家産業領域と言えるからです。
以前、私はDeepSeekではない当時の中国大手LLMに取材を申し込みましたが、一切の取材を断っていると言われました。
このような領域は外部の人間に重要な情報が流れることはありえません。無論、私も内部情報は持っていません。そして、もし内部情報を持っている外部の人がいたとしても、それを積極的に公開する人もいないはずです。
したがって、外部の人が話す噂レベルの情報は安易に信じるべきではありません。
DeepSeekのホームページが発信している内容や、DeepSeek関係者が発信している内容だけを丁寧に追うべきです。DeepSeekもマーケットの信頼を得るために、これからより積極的に情報を発信していく可能性もあるでしょう。
ただ、サービスの背景に関する真偽はどうであれ、サービスのクオリティは確かです。
一度触ってみると、それを実感できるはずです。
このクオリティを無料で提供できるのであれば、アメリカのアプリストアで一時首位に立った理由も納得できます。
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