ついに発表!5ドアの「ジムニー」265万1000円 「ノマド」のサブネームとともに4月3日発売へ

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ノマドとは、大陸の遊牧民を指す言葉。今はオフィスにこだわらず、さまざまな場所で仕事をするビジネスマンなどをノマドワーカーなどというけれど、1990年当時は、世界の先住民族をイメージしたものだ。

NOMADEの文字が強調される新たなロゴ・エンブレム(写真:スズキ)
NOMADEの文字が強調される新たなロゴ・エンブレム(写真:スズキ)

世界の民族文化への関心が高まったときでもあり、オフロード志向のモデルと、なんとなく相性のいい概念だった記憶がある。

今回のジムニー ノマドのネーミングにおいて「エスクード ノマドを意識しました」と言うのは、スズキ商品企画本部の佐々木貴光チーフエンジニア。「移動に対する自由という意味合い」だそうで、ノマドのサブネームに愛着があるようだ。

ホイールベースを340mm延長、後席の居住性をアップ

ベースとなったのがジムニー シエラだといっても、共用するのは、フロントスカットル(エンジンルームとキャビンの間の隔壁)より前で、キャビンから後ろは、幅を切り詰めた前席用ドアを含めて新設計だ。

ホイールベースは、シエラの2250mmから340mm延長し、2590mmに。全長は、シエラの3550mmから3890mmになる。

ドア開口部など、乗り降りのしやすさも重視して設計された(写真:スズキ)
ドア開口部など、乗り降りのしやすさも重視して設計された(写真:スズキ)

5段マニュアルと4段オートマチックの変速機を組み合わせた、パートタイム式の4WDのドライブトレインは、基本的に共通だ。

ジムニー シエラの開発ターゲットが「ジムニーの性能を最大限活用するプロユーザー」(スズキ)であるのに対し、ジムニー ノマドはそれを包括しつつ「ジムニーの性能を日常生活で必要とする」ユーザーへと拡大している。

「コアのしっかりした商品に仕上げ、ジムニーの性能へ憧れをもつお客様の取り込みを図ります」と、私は説明を受けた。たしかに世のジムニー熱は冷めない。

一度、乗ってみたいと思う人が、いままでクロスカントリー4WDと無縁だった層から出てきても不思議ではない。

そこで、開発陣はジムニー ノマドの付加価値を「後席への乗降性のよさ、よい乗り心地、それに高い居住性」とし、室内と荷室の拡大を行った。

ほとんどないに等しかった荷室にしっかりした空間ができた(写真:スズキ)
ほとんどないに等しかった荷室にしっかりした空間ができた(写真:スズキ)

数字で見ると、ジムニー シエラに対して後席乗員のヒップポイント(着座位置)を後ろへ50mm、後席シートのバックレストはさらに20mm後方へ移している。3ドアモデルにはなかった、後席リクライニング機構も盛り込んだ。

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