静鉄プレジオ「トレンドに逆行」した部屋作りの妙 部屋が狭くなるビジホ業界で広い部屋を貫く理由

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ビジネスホテル事業の成長の理由は、インバウンド増加による稼働と客室単価の上昇に加え、2023年10月に大阪・心斎橋にホテルがオープンし、順調に推移していることも大きい。 

だが、理由はそれだけではなさそうだ。ホテル事業の実際について、事業部長の山本紘司さんと、営業推進課長の内田敏之さんに聞いた。 

ストレスフリーな広さとダブル以上のベッド 

静鉄ホテルプレジオ最大の特徴は、その広さにある。

2008年、1号店としてオープンした「静岡駅北」こそシングル14.45~17.19㎡の広さだが、2軒目の「静岡駅南」は16~18㎡、3軒目「沼津」は20㎡と、ゆとりある空間設計がなされている。 

昨今は1室でも多くとるために12㎡、13㎡のホテルも多く、平均的な広さは14㎡と言われる。背景には、建築費や人件費の高騰もある。

そんななか、静鉄ホテルプレジオはあえてトレンドに"逆行"した形だが、これが消費者に強く支持されている。 

静鉄ホテルプレジオ沼津
「静鉄ホテルプレジオ沼津」のシングルルームは20㎡の広さ(写真提供:静岡鉄道) 

ベッド横にはスペースが確保され、扉からの動線もスムーズだ。3軒目の「沼津」からは、クローゼットを置かずにハンガー掛けのボードを用意してより空間を拡大。同時にバス・トイレを別にして、洗い場もしっかり確保された。 

筆者は以前「大阪心斎橋」にステイしたが、「物に当たらないよう気を使わないで動ける」快適さを感じた。

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