名車「R32型スカイラインGT-R」をEV化した真意 日産が旧車のカスタマイズを披露した理由とは

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ちなみに、平工氏によれば、今回のプロジェクトと先述したトヨタAE86のBEV化には、とくに関連はないという。たまたま似たようなコンセプトが、近い時期に両メーカーで進んだだけとのこと。

また、今回発表したR32EVに対しては、賛否両論が巻き起こっていて、愛好家の中には「電動化すべきではない」との声もあるという。ただ、逆に肯定派などからは、今後の事業化を見据えた様々な話も舞い込んでいるようで、平工氏は「今は商品化を考えていないものの、今後の展開次第では何らかの事業化もあるかもしれない」とも語る。

BEV化の賛否と今後の展開について

ホイールは16インチから18インチに変更され、その奥にはR35型GT-Rのブレーキシステムを装着する
ホイールは16インチから18インチに変更され、その奥にはR35型GT-Rのブレーキシステムを装着する(筆者撮影)

R32型スカイラインGT-Rは、現在、国内外のスポーツカー愛好家から大きな注目を集めており、保存状態が良ければ中古車価格が5000万円を超える車両もあるという。世界的に高い人気を誇る名車だけに、今回のBEV化プロジェクトも大きな反響を集めていることはたしかだ。もちろん、先に紹介したとおり、反対意見も多数あるようだが、個人的には大賛成だ。

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理由は、古いクルマをモデファイし長く乗り続けることも、リサイクルという観点でいえば、十分「環境に優しい」といえるからだ。カーボンニュートラル実現への道筋は、なにも全てのクルマを新型BEVに置き換えるだけではない。しかも、旧車のBEV化などは、一時代を築いた名車を後世に残すための方策にもつながる。個人的には、R32EVが、今後の事業化も含め、これから何らかの展開をみせることに期待したい。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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