この時点では、ベインはあくまで友好的な買収を模索していた。関係者によれば、KKRの買い付け価格を約150円も上回ることから、ベイン内部では「さすがに会社側が反対を表明することは難しい」と考えていたようだ。
ところが、富士ソフトの取締役会は12月17日、ベイン案への反対を決議した。投資家が株を換金する時期が遅れる上、仮にベインがTOBに踏み切った場合、KKRとベインの両ファンドが呉越同舟の大株主として併存することなどを懸念したからだ。
虚を突かれたベインだったが、18日、すぐに次善策である「同意なき買収」に切り替えると表明した。ちょうどKKRによる2回目のTOBが19日に期限を迎えるため、それまでに自らもTOBを行うと本気度を示す必要があったのだ。ベインの抵抗が奏功したのか、KKRはTOBの期限を2025年1月9日まで延長している。
狙いを「過半数」に変更
時間稼ぎに成功したベインだが、活路が開けたわけではない。仮にKKRのTOBが不成立に終わっても、富士ソフト株の3分の1はKKRに押さえられている。ベインが今から3分の2以上の株式をかき集めて、独力で非公開化に持ち込むことは困難だ。
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