2024年の「ドラマ視聴率トップ10」驚きの結果 流行語「ふてほど」は?1年のドラマ総まとめ

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その成果がさっそく一部のドラマに表れているのかもしれない。2025年1月2日放送の新春スペシャルドラマ『スロウトレイン』にもチュ・ジョンヒョクが主要キャストとして出演することが発表されている。プチ合作とも呼べる韓国キャストやクリエイターが参画する“韓国風”を取り込んだTBSドラマはこの先も増えていきそうだ。

一方で、それが日本のドラマファンにどう受け入れられていくか。『Eye Love You』はそこそこ話題になったが、そもそも韓国ドラマファンはマスではなくコアだ。コロナ禍の『愛の不時着』や『梨泰院クラス』のような一般層を巻き込む社会的ヒットはその後、日本では生まれていない。

個人的には、韓国ドラマ定番のドギツいサスペンスもベタなラブストーリーも、韓国社会のベースのうえに描かれるからおもしろいと感じる。一方で日本のドラマでは、いまの日本社会を反映した人間ドラマが日本人の心をつかみ、ヒットしている。

韓国の人気俳優が出演すれば、そのファンが盛り上がることで話題にはなる。しかし、そんな小手先のメリットのためではなく、両国のクリエイティブが化学反応を起こす新たなタイプのドラマを生み出し、日韓のドラマシーンの架け橋となっていくことが期待される。

存在感を示した準キー局&ローカル局

そのほか今年のトピックとしては、地方局である準キー局の奮闘が挙げられる。

キー局のゴールデンタイム枠で話題性の高いドラマが少なかった一方、準キー局やローカル局ドラマが豊作だった。

なかでも、『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ)、『滅相も無い』(毎日放送)、『約束 ~16年目の真実〜』(読売テレビ)、『おいハンサム!!2』(東海テレビ)のほか、東京ローカルのテレビ東京では先に紹介した『季節のない街』や、『錦糸町パラダイス~渋谷から一本~』などが秀逸だった。

アンメット ある脳外科医の日記
『アンメット ある脳外科医の日記』(画像:番組公式サイトより引用)

巧みなストーリーテリングの作品作りで定評がある“ドラマのカンテレ”のほか、若い世代向けのチャレンジングなドラマ作りに積極的に挑む読売テレビや毎日放送、テレビ東京などが、尖った作風で存在感を示していた。

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武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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