掃除機は効果ナシ「餅を詰まらせたとき」の対処法 2年間で高齢者661人が亡くなる、生存率は17%

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こうした蘇生措置を30分ほど行ったあとに、筆者は死亡を宣告した。

患者は、正月に帰省した息子一家と夕食の最中だった。小学校1年生と幼稚園児の孫に、本格的な正月を経験させるため、祖母が手作りのお節料理を準備したそうだ。その中に餅が入っていた。

楽しい食事の最中に祖父が亡くなってしまった。同行してきた息子は落ち込み、どんな言葉をかけていいかわからなかった。

救命が難しいからこそ予防を

一度餅による窒息を起こした場合、訓練した医師がいなければ、餅を取り除いて呼吸を再開させることは難しい。そういう医師がいたとしても、高齢者では救命が難しい。

餅による窒息は予防が重要だ。高齢者の飲み込みの機能をしっかり見極めて、窒息しないような料理、食べ方を心がけてほしい。

上 昌広 医療ガバナンス研究所理事長

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かみ まさひろ / Masahiro Kami

1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

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