"動画配信の王者"Netflixにライバル勢が猛追 Disney+が攻勢、台風の目はYouTubeの本格進出

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一方、国内勢でトップを走るU-NEXTは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーと手を組み、「ハリー・ポッター」シリーズなどアメリカ発コンテンツを売りにする。本多利彦取締役COOは、スポーツライブ配信や音楽配信サービスに力を入れる計画を明かす。

スポーツのライブ配信拡大

この全方位のコンテンツ戦略は言うなれば、アマゾンと競合する形だ。

アマゾンは、動画配信サービスの中で最もリーズナブルな価格帯でプライムビデオを提供し、ボクシングや「ワールドベースボールクラシック(WBC)」など、この2~3年の間にスポーツのライブ配信ジャンルを拡大してきた。日本のコンテンツ事業本部本部長を務める石橋陽輔氏は、「コンテンツ戦略の柱にアニメとスポーツ、日本発の実写オリジナルの3本を挙げる」と話し、手堅くトップの地位を守っていく。

それぞれ独自色の強いコンテンツ戦略で攻めの姿勢を見せる。だが、動画市場で最も高い収益を誇るのはYouTube。メディアパートナーズアジアの調査によると日本の動画市場の12%をYouTubeが占める。選挙関連動画がYouTubeの稼ぎ頭となる流れも継続されるだろう。

世界的にもYouTubeが市場を牽引する中、本質に触れたコンテンツを連打すれば、台風の目になることは間違いない。

=一部敬称略=

長谷川 朋子 コラムニスト

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はせがわ ともこ / Tomoko Hasegawa

メディア/テレビ業界ジャーナリスト。国内外のドラマ、バラエティ、ドキュメンタリー番組制作事情をテーマに、テレビビジネスの仕組みについて独自の視点で解説した執筆記事多数。最も得意とする分野は番組コンテンツの海外流通ビジネス。フランス・カンヌで開催される世界最大規模の映像コンテンツ見本市MIP現地取材を約10年にわたって重ね、日本人ジャーナリストとしてはこの分野におけるオーソリティとして活動。業界で権威ある「ATP賞テレビグランプリ」の「総務大臣賞」の審査員や、業界セミナー講師、札幌市による行政支援プロジェクトのファシリテーターなども務める。著書は「Netflix戦略と流儀」(中公新書ラクレ)。

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