「おしゃれすぎるフードコート」の前評判は、ダテじゃない
「半地下」というほどではないが、道路に対してやや低くなっている店内へ入ると、細長い空間が広がる。
確かに一般的なフードコートらしさはなく、アメリカンというのだろうか、とにかく海外的な印象を受ける。
窓際に並ぶ座席の対面には、店舗が5つ。そう多くないが、下北沢や人形町にも展開するタコス店の「北出TACOS」に、渋谷にも店を構え、ピザをスライス単位で販売する「PIZZA SLICE」、八重洲や京都・二条に自家焙煎コーヒー豆専門店とカフェを運営している「TORIBA COFFEE」のブランド「TORIBAR」。
アンテナショップがひしめくように、都内で人気かつ個性的な店が集まっている。
さらにドーナツやケーキの「sweetie shop GRANDPA」、クラフトビールなどを販売する「2杯目のビール。」といったラインナップで、前評判にたがわず確かに「おしゃれ」である。
ただ、特徴はおしゃれなだけでない。そもそも「カミサリー」とは英語でセントラルキッチンのような意味合いを持ち、飲食物を販売するだけではない店舗もいくつかある。
例えば「2杯目のビール。」であれば醸造所も併設しており、北出TACOSもコーンからトルティーヤ生地を作る、セントラルキッチン的な立ち位置の店舗になっているという。
一部店舗はそうした工場的な様子を外から見られて、ほんのちょっとした工場見学のような気分に浸れる。いわゆる体験型消費というやつか。
客席は全体で100席もないくらいで、午後3時過ぎというやや中途半端な時間ではあったが、結構賑わっていた。
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