生損保業界が問われる｢社会課題解決への貢献｣ 新しい時代になって大きく変わる｢勝者の条件｣

新時代の勝者の条件とは

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健康や環境保全など社会課題解決への貢献が重要

生命保険会社にとって、コロナ禍の記憶はまだ鮮明だ。国内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されたのが2020年1月。それを境に感染者からの保険金や給付金請求に忙殺される。生命線である対面営業も機能しない。ビジネスの土台が崩れかねない危機に直面したのだ。

新型コロナは昨年、5類に移行した。危機をくぐり抜けた先に待つポストコロナという時代。「死亡保険を売るだけの時代は終わった」と関係者は口をそろえる。

死亡保障から病気予防へ。顧客ニーズは「自分がいかに長く健康で豊かな生活を送れるかということへ変わりつつある」（第一生命・隅野俊亮社長）。生保は人々の「健康」という社会課題に深くコミットしていくことになる。

保険会社には機関投資家の顔もある。「投資先との対話の中で取り組みを確認する。それを通じて、社会課題解決に貢献する」（明治安田生命・永島英器社長）。環境保全、減災・防災など、社会課題解決への貢献が求められるのは損害保険会社も同じ。それが新時代の勝者の条件となったのだ。