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小学生時点の学力に影響を及ぼす「幼児教育の質」 都内保育所で、おもちゃ提供という「介入」を実施

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  • 中室 牧子 慶応義塾大学総合政策学部教授
  • 藤澤 啓子 慶応義塾大学文学部教授

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(写真:msv/PIXTA)

2019年に幼児教育・保育無償化が始まった日本に先駆けて、カナダのケベック州では1997年から大幅な保育料引き下げが行われた。約20年経過した頃から、同州の保育料引き下げの帰結を分析した論文が注目を浴びている。保育料引き下げ後に保育所を利用した子どもたちが20歳代になったときの非認知能力、健康、生活満足度、犯罪関与にマイナスの影響があったというのだ。

保育料引き下げが子どもたちに悪影響を与えたメカニズムについては現在も議論が続いているが、多くの研究者が注視しているのが幼児教育の「質」である。ケベック州の幼児教育について長年研究を行ってきたケベック大学モントリオール校のクリスタ・ジャペル教授によって、利用料引き下げ以降に新設された保育所の質の低さが悪影響の原因である可能性が指摘されているからだ。

幼児教育の「質」を知ることはできるか。学習院大学の深井太洋准教授、慶応義塾大学のレ・クン・チエン特任助教らとともに、「保育環境評価スケール」を用いて、保育の質の数値化を試みてきた。

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