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大企業から飛び出し「絵本作家」になった男の怒り 初版から半世紀、「川」は澄んだ姿を取り戻した

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(イラスト:北沢夕芸)
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水俣病の患者・被害者団体への対応が問題になった。

伊藤信太郎環境大臣が参加した5月の懇談会の場で、「時間オーバー」として、司会役の環境省の官僚がマイクの音を絞って消してしまった。

発言をしていた松崎重光さん(82)は、夫婦で魚を売って生活し、頭痛や耳鳴りの症状に苦しんできた。だが、国の認定をついに受けられないまま、昨年、妻を亡くしている。

「痛いよ痛いよと言いながら死んでいきました」

松崎さんが訥々(とつとつ)と話していたその時、突然、マイクが切れる。呆然としながらも、話を続ける松崎さんは途中で周囲に止められる。

怒号が飛ぶ中、伊藤大臣は無言で立ち去る。だが、批判は止まず、伊藤大臣は松崎さんに直接、謝罪することになる。

松崎さんは感情を荒立てることもなく淡々と諭すように話した。

「落ち着いてお話を聞いていただき、また話していただけたら」

だが、その後、解決への具体的な成果が出たとは聞かない。

そうだ。おそらく政治家も官僚も、ほとぼりが冷めるのを待っている。

放っておけば、批判は沈静化していくことを彼らはわかっている。

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