インバウンド向け「3000円」喜多方ラーメンの真相 「三大ご当地ラーメン」なのに実は衰退の危機?

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そのために大事なのは、全く見たことのない新しいラーメンを作るのではなく、「喜多方ラーメン」の枠の中で表現することだ。

(筆者撮影)

そこで、本来の豚ベースの喜多方ラーメンのスープに、地元産のふくしま会津牛を使ったラーメンを作ることにした。これを会津塗の漆器で提供し、特製の箸は持って帰れるようにした。

会津に住んでいる中国人や台湾人に試食してもらい、海外向けの味に寄せすぎず、日本の文化を伝えられる一杯を作り上げた。

喜多方ラーメンの豚のスープをベースに、「夏黄金」「ゆきちから」で作った特製麺、会津牛チャーシュー、会津牛ワンタン、ナルト、ノリを合わせる。別添えで会津牛そぼろ、地元産の春菊のおひたし、白髪ネギが提供される。

まろやかな醤油と豚の旨味溢れるスープに、極太縮れで短めな麺は小麦のいい香り。ここに会津牛がとにかく合う。少しずつ牛の脂が溶け出して甘みを増す。極上の名に恥じぬ一杯だ。

こんなに豪勢に仕上げても喜多方ラーメンらしさを感じるところが凄い。やっぱり改めて喜多方ラーメンの奥深さを知ることができる。

地産地消の一杯までは遠い道のりだが…

(筆者撮影)

この事業はまずは1年間の期限付きだ。

初年度は次に向けていろいろ試しながら正解を模索していく。ラーメン店だけでなく、製麺所、醤油店、農家、漆塗りのお店など皆がこの一杯に入れ込んで、今後に繋げようと協力している。

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