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日本製鉄「USスチール買収の勝算」を副社長が語る 買収担当の森氏「変な妥協は絶対にしない」

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USスチールはJPモルガンやアンドリュー・カーネギーがかかわる製鉄会社の合併により1901年に誕生。1960年代までは世界最大の鉄鋼会社だった。2022年の粗鋼生産量は世界27位、アメリカでは3位(写真:ブルームバーグ)
 日本製鉄がアメリカの名門鉄鋼企業USスチールを約2兆円で買収すると発表したのは昨年12月のことだ。日本という国名を冠する製鉄会社の世界での飛躍を期した大勝負であるが、その行方は渾沌としている。
 全米鉄鋼労働組合(USW)が即座に反対を表明。呼応するように、大統領選予備選挙を戦うトランプ前大統領が「即座に阻止する」とぶち上げた。バイデン大統領も組合よりの姿勢を打ち出す。 買収は成立するのか。成立しても高値づかみとならないのか。日本製鉄でUSスチール買収を担当する森高弘副社長に聞いた。
※この記事は3月7日6:00まで無料でお読みいただけます。それ以降は有料会員向けとなります。

 

話をすれば着地できる

──労組や政治家から買収反対の声が挙がっています。

想定通りだ。騒ぎになっているのは、今年が大統領選挙の年で、しかも、「スイングステート」(選挙のたびに勝利政党が変わる「揺れる州」)のペンシルベニア州にUSスチールの本社があるからだ。

そこの労組が反対していることが大元にある。しかし、ビジネスや経済にかかわる人たちは、ほぼ間違いなく(日鉄の買収に)ポジティブな意見を持っている。

政治家も反対しているが、それも票が関係している。大統領選挙ではペンシルベニア州を取った候補者が勝つ。地元でかなりの票を持っているUSWが買収に反対しているから、政治家も気を使っている。

──労組の賛成を得られますか。

どっちについたほうが得なのか、USWもわかっている。(買収の対抗馬でUSWが推している)クリーブランド・クリフスが買収する場合、間違いなく独禁法に引っかかる。結果として自分たちが合理化される。

われわれは成長投資なので、USスチールを成長させると言っている。どちらが得なのか、という話だ。

「反対」と言っているが、何に反対なのか。契約上は反対する論点はなく、文句をつけようがない。だから「席に座って話そうよ」と言っている。そろそろ席に着いてどうやったら一致点を見つけられるか、話をしようと言っている。実際に話を始めれば着地はできる。

USWが「賛成」と言わないまでも静かになれば、政治はまだ騒ぎますか。騒がない。そんなに長くかからずに静かになる。

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