「高1の最初からお付き合いしてた人がいました。その人は塾を掛け持ちしながら東大を目指してずっと勉強をしていたのですが、とても嫉妬深い人だったんです。
私のほうが勉強をしていないのにできたということ、私が自分より上の大学に行くかもしれないことが彼の中で我慢できなかったんでしょう。私自身はもともと自分の実力が正当に評価されたかったので、狙えそうだった東大を受けたい気持ちがあったんです。
でも、彼氏にその意思を伝えると毎回不機嫌になり、最終的には街中でもお店でも『なんで言ったとおりにしないんだ』と数時間怒鳴られ続けるので、断念せざるをえなくなったんです。
気に入らないことがあるとすぐ怒鳴る人で、喧嘩の際に中学の同級生の連絡先も全部消させられたほどでした。私も若く、初めてできた彼氏にのめり込んでいたのと束縛が厳しすぎたので、友達付き合いがおろそかになってしまい、別れたら(人生)おしまいだし、言うとおりにするしかないってずっと思い込んでいました」
モラハラ彼氏に振られて、目が覚める
その「モラハラ彼氏」は現役時には志望校に受からず、浪人します。彼は1浪して大学に合格したので、Tさんは「ようやくこれで一緒に遊べる!」と思って喜んだそうですが、5月になるとあっさり振られてしまったそうです。
「大学でも、男子のいるインカレサークルなどに入ると彼氏に怒られるので、あまりコミュニティーに入っていませんでした。受けたかった大学や人間関係を捨ててまで尽くした人に振られて私には何も残っていないと感じ、絶望しました。精神的に限界を迎えて、この世から消えようかなとすら思い、親にも相談に乗ってもらっていました。
客観的に見たら現役で難関大学に入っている私の状況は全然悪くはないんですが、私は自分が恋愛に固執してしまったせいで、もしかしたら東大に入れたであろう未来を捨ててしまったんです。だから、その失われた未来を、自分の力で取り戻さないとずっと後悔すると思うようになりました」
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