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最後の1店が閉店「ベッカーズ」を追い込んだ"5難" 37年の歴史に幕、ハンバーガー業界囲む厳しさ

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ベッカーズは、2019年には池袋東口店にセルフ注文決済端末「O:der Kiosk」を導入していたが……(写真:時事通信)

37年の歴史に幕ーー。11月22日22時、ハンバーガーショップ「ベッカーズ」の柏店閉店をもって、ベッカーズがハンバーガー業界から姿を消す。

ベッカーズはJR東日本クロスステーションフーズカンパニーが主に首都圏のJRの駅に出店。その歴史は、ロイヤルホストなどを展開するロイヤルホールディングスが設立したことで始まり、1986年11月の1号店のオープンから着実に店舗を拡大させてきた。ピーク時には40店舗近くあったが、ここ数年は、店舗の整理を進めており、最後に残ったのが柏店だった。

11月9日にJR東日本クロスカンパニーが発売したベッカーズの「ラスト・ベッカーズバーガー」(450円)。「1990年代に販売していたベッカーズバーガーを、今の食材で可能な限り再現」したという(JR東日本クロスステーションのプレスリリースより)

材料費や人件費高騰による経営悪化が、ブランド終了の理由だと言われているが、駅の人流が変化した影響も大きかっただろう。コロナ禍前まで、通勤などで、多くの人が複数回駅を利用するのが当たり前だったが、コロナ禍により、生活環境が変化し、今現在も、駅の利用者は以前の水準に戻っていない。

薄利多売なうえにコストが上昇

飲食店は薄利多売のビジネスだ。ハンバーガー業界もその流れは同じで、最大手のマクドナルドこそ利益率は10%あるが、それは特別で、モスバーガーの営業利益率が3%台後半で、ベッカーズをはじめとした他のチェーンも軒並み同じくらいの水準だと見られている。

それを踏まえると、人流の変化で客数が減る一方で、原材料費などのコストが上昇すると、かなり厳しい経営を強いられていたという予測がつく。

そこに加えて、今回、「ハンバーガー業界の熾烈な競争」と「メニュー提案力」「人手不足」の3つの観点も、経営に大きな影響を与えたのではないだろうか。それぞれ詳細に分析をしていきたい。

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