6月30日、オランダ政府は先端半導体製造装置に対する追加の輸出管理規制を定め、9月1日から施行すると発表した。これにより特定の半導体製造設備の輸出に際しては、同国の外国貿易・開発協力大臣の許可を取得した場合にのみ輸出できることになった。
オランダ政府は、先端的な半導体は特定の先進軍事技術において重要であり、製品や関連技術の輸出を無制限に行った場合、国家安全保障上のリスクをもたらす可能性があると指摘し、「オランダはこの分野で独自の先進的立場にあり特別な責任を負っている」と表明している。
14nm量産狙う中国勢に痛手
ASMLにとって最先端のEUV露光システムの対中輸出は、以前よりワッセナー・アレンジメント(訳注:西側諸国を中心とする42カ国の通常兵器及び関連技術の輸出管理の申し合わせ)によって事実上不可能となっていた。
ただ、2018年頃は中国の半導体メーカーが回路線幅14nmの比較的高微細度の半導体量産プロセス確立を目指していた時期で、DUVを使った露光システムの一つ、液浸リソグラフィー装置に強い期待を寄せていた。
ASMLはDUV製品で独占的な強みを発揮しており、2021年には液浸リソグラフィー装置を81台出荷。わずか3台(2021年3月期)にとどまった日本のニコンなどに大きな差をつけている。
(財新記者:杜知航)
※原文の配信は9月1日
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