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いまだ未法制、「病気休職」の制度化を急ぐべきだ 療養で有給休暇を使い尽くせば失職リスク上昇

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  • 太田 聰一 慶応義塾大学経済学部教授

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(写真:metamorworks/PIXTA)

高齢化が進む日本では、がん、心疾患、糖尿病などの疾患で長期にわたり治療を受けながら、仕事との両立を図る人が増えつつある。しかし、それをサポートする環境は十分ではない。コロナ禍前には、働き方改革の一環として治療と就労の両立が議論されたものの、その後やや沈静化した感じだ。

病気休職制度の実態

病気にかかった労働者が頼りにできる企業の制度として、年次有給休暇とは別に私傷病の療養のために使える病気休職・休暇制度がある。厚生労働省の一昨年の調査によると、その導入割合は全体の5割強にとどまり、4分の1弱の企業は、それに準じる制度すら持っていなかった。

しかし、こうした状況は法的な問題にはならない。というのも、労働基準法が有休、育児・介護休業法が育児休業と介護休業を定めているが、病気休職制度を求めている法律はないからだ。そうした制度は企業が自主的に導入する特別休暇と見なされ、各社の就業規則で定めることになっている。

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