日米歴史家、韓国メディアの"変化球"に困惑 なぜ「5月5日の日米声明」をネジ曲げるのか
ところが、聯合ニュースの報道の中身は、日本たたきで終始する、いつもの韓国メディアの論調から外れていない。英文も日本文もどちらも十分に理解できない(と思われる)特派員が、都合のよい論調で、しかも原文の意味を歪曲して伝えているとしか言えないような内容だ。
まず、「学者187人が安倍首相に対し旧日本軍慰安婦問題とこれに関連した歴史的な事実をねじ曲げることなく、そのまま認めるよう求める声明を共同で発表した」としているが、そんな内容はどこにも書かれていない。
また、声明では「最も先鋭的な歴史問題の一つに慰安婦問題を挙げ」とし、「慰安婦にされた女性らの苦しみを被害国で民族主義的な目的に悪用することは国際的な問題解決を難しくし、被害女性の尊厳を冒涜することだ」と声明に記されていると記述している。
だが、実際には、「元慰安婦の被害者としての苦しみがその国の民族主義的な目的のために利用されるとすれば、それは問題の国際的な解決をより難しくするのみならず、被害者自身の尊厳をさらに侮辱することにもなる」と書かれている。民族主義的な目的というのは、まさに韓国がしていることを指している。これは英文を読んでもわかる。
「恐ろしい暴力」が「むごい野蛮行為のいけにえ」に
しかも、慰安婦制度の問題についてこの声明のなかでは、「この問題は、日本だけでなく、韓国と中国の民族主義的な暴言によっても、あまりにゆがめられてきました」と明記されている。この部分を、聯合ニュースは都合よく外して報道しているのは間違いない。
聯合ニュースの歪曲はさらに続く。報道では「大勢の女性たちが自らの意志に反してとらえられ、むごい野蛮行為のいけにえにされた証拠は明らかだ」としている。だが、声明では「大勢の女性が自己の意志に反して拘束され、恐ろしい暴力にさらされたことは、すでに資料と証言が明らかにしている通りです」とのみ記されており、どこにも「むごい野蛮行為」「いけにえ」といった言葉はない。
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