
近所では有名な「ゴミ屋敷」だった
ゴミ屋敷とはいえ、住人の出入りがある玄関はそれなりにスペースがあるものだ。しかし、この家は違った。玄関のドアを開けると、腰の高さまでゴミが垂直に固まっている。
その壁を超えた先は“ゴミの海”になっていた。2つの部屋、押し入れ、トイレ、すべてにコンクリートを流し込んだようにゴミが詰まっており、ゴミの上に立つと屈んでも天井に頭が当たる。ゴミの海の中に毛布が1枚敷かれていた。ここだけが生活スペースになっているのだろう。

依頼のきっかけを住人の男性が話す。この家には約40年前から住んでいるという。すでに定年退職をし、杖をついて歩いているので70代前半といったところだろうか。
「仕事が忙しくて、なんやかんやしていたらこうなったという感じですね。15年くらい前から物が溜まりだしました。大家さんから『ちょっと片付けてくれ』って言われて、それで」

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