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トヨタとアップルにあって他社にはない戦略とは 「成長戦略」と唱えるだけの日本企業の大問題

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トヨタ自動車は、日本市場、アメリカ市場、世界市場と明確なギアチェンジをして成長を遂げたと著者の三品氏は指摘します(写真はトヨタ自動車の張富士元名誉会長。撮影:髙橋孫一郎)
2023年1月末、トヨタの社長交代が報道された。これまでもトヨタ社長が繰り出してきた戦略は、トヨタのビジネスのステージを明快に引き上げてきたが、その全容を見ることは困難だった。
これまで記述されえなかった偉大な経営者たちの着眼点を知り、日本経済を牽引してきた企業110ケースについて学ぶ『企業成長の仕込み方』が出版された(『経営戦略の実戦』シリーズ2巻)。
『高収益事業の創り方』(第1巻)、『市場首位の目指し方』(第3巻)を合わせ、約2500ページ、累計464ケースを取り上げて紹介した著者の狙いをまとめた前編に続き、本シリーズから見えてきた戦略の神髄について話を聞いた。

トヨタが見せつけた企業成長の本質

前編では、トヨタ自動車はすごいという話をしてきました。トヨタがどれほどすごいのか。今回刊行した第2巻から、取り上げてみましょう。

次の図で、赤い実線がトヨタの実質売上高の推移になります。そして、青のほうが日産自動車です。

(出所)『企業成長の仕込み方』に掲載の図を改変して掲載

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昨今、しばしば成長とか成長戦略という言葉が使われますが、成長とはどういう現象かをきちんとわかっている人は少ないのではないでしょうか。

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トヨタの成長は確かにすごいのですが、企業1社を取り上げたところで、そのすごさはわからない。かつては同じ場所にいた他社と比べ、その足跡を比較したときに初めて、そのすごさがわかるのです。

1965年、最初の東京オリンピックの翌年から1980年ぐらいまで、トヨタと日産の間にはちょっとは差がついていますが、差が開くという状態にはありません。

この時期は、トヨタと日産のデッドヒートの時代です。抜きつ抜かれつとまでは言いませんが、単月ベースで見ると、日産がトヨタの上に来る月もありました。

ところが、1982年を境に大きく差がつき始めて、その後の日産は二度とトヨタの背中を見ることがないというところまでトヨタが引き離しました。

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【「失われた20年」にも成長を遂げた】

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