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資源の取引で莫大な収益、「最後の冒険家たち」 「THE WORLD FOR SALE」「スポーツとLGBTQ+」など書評4冊

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INDEX

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『THE WORLD FOR SALE(ザ・ワールド・フォー・セール) 世界を動かすコモディティー・ビジネスの興亡』

・『スポーツとLGBTQ+ シスジェンダー男性優位文化の周縁』

・『ブラックアウト 迫り来る電力危機の正体』

・『歴史の屑拾い』

『THE WORLD FOR SALE(ザ・ワールド・フォー・セール) 世界を動かすコモディティー・ビジネスの興亡』ハビアー・ブラス、ジャック・ファーキー 著/松本剛史 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・経営共創基盤共同経営者 塩野 誠

新型コロナ禍による2020年の原油価格暴落とその後の乱高下に続き、22年にはロシアによるウクライナへの侵攻の影響で資源価格は乱高下、ロシアから欧州への天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」が謎の破損、とエネルギーをめぐる動きが激しい。原油やガスの価格が変動すれば、その売買による収益機会が訪れる。本書は世界を飛び回って資源を取引し、莫大な収益を上げてきたコモディティー商社の歴史を丹念に描いた労作である。

資源の取引で莫大な収益 「最後の冒険家たち」の姿を描く

コモディティー商社の始まりは、まさに新興市場という荒野に降り立った無法者たち、「最後の冒険家たち」の物語だ。「どこへでも行き、誰とでも取引し、ナイフの刃の上を歩く」ことが彼らのトレーディングスタイルだったのだ。

政治は無視し、倫理は脇に置き、共産主義も資本主義も区別せず、紛争国の独裁者や官僚に茶封筒(手数料という名の賄賂)を渡すことも厭(いと)わない(どの国に賄賂が効いたかは本書で確認してほしい)。戦争さえも収益機会に変え、湾岸戦争時には原油価格に対する賭けで数億ドルを稼ぎだしたこともある。

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