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複合機大手の活路が「中小企業IT支援」の理由 国内の印刷量は今後も毎年5%減のジリ貧事情

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複写機・複合機の国内出荷額は2021年で1796億円。2011年と比べて4割も減っている(写真:pixta)

DX化の波が中小企業にも押し寄せている。請求書の発行や保存に関するインボイス制度は2023年10月に始まる。2024年からは改正電子帳簿保存法(電帳法)に基づき、取引書類を電子データで保存しなければならない。これら新制度に対応するため、業務のIT化が中小企業でも課題となる中、ここが商機だと前のめりなのが複合機大手だ。

キヤノンマーケティングジャパン(MJ)もその一社。複合機やカメラなどキヤノン製品の販売に加え、近年は定額制のITインフラ保守サービスに力を入れる。今年度の2022年12月期はこれまでに業績見通しを3度上方修正している。背景にあるのが中小企業向けITサービスの好調。中小企業向けの「エリア事業」は複合機の販売と保守点検を主とするが、売上高のうちITサービスの占める割合は3割程度に高まっている。

複合機大手の中でいち早く2017年に中小企業向けITサービスを始めたのは、複合機関連事業への依存度が高いリコーだった。その後、2021年にコニカミノルタとキヤノンMJが参入。2022年には富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)も同サービスに本格参入し、大手4社が出そろった。

コロナ禍での在宅勤務が追い打ち

中小企業にとって慣れないIT化の相談相手となってきたのは、「パソコン周りでお世話になっている身近な業者」(ある小売業)や、オフィス向けの機器・消耗品を扱う大塚商会などだった。

それら先行組に割って入る格好で、複合機大手が続々と乗り出した理由は、従来型の複合機ビジネスの見通しが明るくないからだ。

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