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ウクライナが「ハイブリッド戦争」に善戦した理由 「情報を公開して戦う」新しい戦争のやり方

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  • 長島 純 在ブルキナファソ日本国特命全権大使 兼 中曽根平和研究所 研究顧問

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ロシアによる侵攻の直後に自撮りビデオをSNSに投稿して逃亡説を打ち消したゼレンスキー大統領(写真:Ukrainian President's Office/ZUMA Press/アフロ)

ロシアのウクライナ侵攻が始まって4カ月半が経過した。短期決戦をもくろんだロシアに抵抗を続けてきたウクライナから、日本の防衛への教訓を探したい。

2014年のクリミア併合当初に比べ、ウクライナのレジリエンス(脅威への耐久性)は格段に上がっている。ゼレンスキー大統領ほかウクライナの指導者が、サイバー攻撃やロシアによる「マスキロフカ(軍事的欺瞞)」への対策を入念に準備していたのが大きい。

クリミア併合では、非正規戦やサイバー攻撃などを複合的に行う「ハイブリッド戦争」の手法が大きな効果を上げた。これに脅威を感じた米国をはじめとするNATO(北大西洋条約機構)諸国は真剣に対処法を考え、その知見がウクライナ側を支えた。

非軍事的主体が戦争に参加

さらに米国の起業家イーロン・マスクが衛星通信サービス・スターリンクの機能をウクライナに提供したように、民間企業による協力も大きかった。また、同じく米マクサーは自社の商用衛星画像の提供を通じて、軍事面でのOSINT(一般公開情報に基づく情報活動)の活用に拍車をかけた。

これらの非軍事的主体が戦争に参加して、戦局に影響を与えるとは、ロシア側は想定していなかったであろう。

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